思いやり

 なでしこジャパンの頑張りに心打たれた方も多いのではないだろうか。女子サッカーW杯決勝のアメリカ戦で序盤に4点を失い、誰もが「ダメか」と思う状況の中、選手たちは必死に走り回り、中盤以降は相手をよく抑えていた。普通なら気持ちが切れてしまいそうな場面でも、彼女たちの集中力は決して切れることはなかった。これはすごい精神力だと思う。 

 なでしこジャパンのキャプテン、宮間選手は相当に「思いやり」の深い人格者のようで、以前、別の大会でフランスに勝った際に、他の選手は自分たちの勝利に浸る中、宮間選手は相手チームのもとへ駆け寄り、一緒にピッチに座り込んで気遣うように話かけている姿が注目された。

 勉強ができるようになることはもちろん大事だが、人間性に問題があっては大成することは難しい。社会集団の中で生きている以上、何かを成すためには自分の周囲の協力者の存在を無視することはできない。気遣いができない思いやりのない人間のために、身を粉にして手伝ってくれる人が現れようか。

 常に自分のまわりの人たちに感謝しながら、思いやりを持って生きていける「人間力」の高い生徒を育てたいと、改めて強く感じた。

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