生徒との距離感をどこに設定するか…。
塾業界にいて、悩みどころである。中には「生徒とお友達」感覚で接し
ている塾もあろうかと思う。「生徒にやめられては困る」と考えている塾
の場合、このタイプが圧倒的に多いのではなかろうか。生徒は講師に対し
親近感を覚えやすいというメリットがある反面、ナアナアになりすぎてし
まい、厳しく指導することができない。結果として「塾には嫌がらず通っ
ているけれど、成績は…上がらず…。」となってしまう。
逆に、あまりにも昭和的(?)な師弟関係のようなものをつくることに
こだわってしまうと、成績は上がるかもしれないが、生徒は講師の動向や
顔色をうかがいながら怒られないように怒られないようにと行動をするよ
うになってしまう。これはこれで問題がある。
僕も塾業界が長い。大学時代から数えて20年にもなる。自分の年齢や
教室での立ち位置(立場)に応じて、生徒との接し方に変化は加えていっ
ているつもりだが、果たして今の接し方がベストなのか…。相手が小学生
なのか、中学生なのかによっても多少の変化は持たせたいと思うし、成績
は上がるけれど「ただ厳しいだけ」の塾にはしたくはない。
親しみやすく、楽しむべきときは楽しめるけれど、やるべきときにはキ
チンとやれる、そんなメリハリのある塾にしたいと思って指導にあたって
いるが、はたして生徒たちはどう思っていることか…。
対人関係の仕事をしている以上、避けては通れない悩みである。
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