集中力の差

 同じ塾で、同じ講師の授業を受けているにもかかわらず、その場ですんなり「できるようになる生徒」「そうでない生徒」が存在する。

 

 この違いはなんだろう?

 

 塾講師になってから、ずっと悩んでいたことがある。

 

 非常に難解な単元を教えているのであれば、絶対的な能力がものを言うこともあるだろう。しかし、学伸塾の通常授業で教えていることは「教科書レベル・教科書内容」である。絶対的な能力云々の話ではないだろう。

 

 自分なりの結論から言ってしまえば、「集中力の差」だと思う。

 

 所謂「できる生徒」はここ一番の集中力に長けている。「その場で覚えるべきこと」は集中して短時間でマスターしにいく。「無意識のうちに短期決戦で物事を処理する」ということが身に付いているのだろう。こういう生徒は、時間的なゆとりも多く生み出すことができるため、「自分の時間(自由に使える時間)」も持つことができる。だから、周りから見ると大して勉強していない、あるいは努力していないのに「あいつは勉強ができる(成績がいい)」となる。

 

 逆に「できない生徒」は、集中力に欠けている。授業中の話は「聞いている」のだが「聴けていない」のである。

だから、その場で処理ができないどころか、定着に必要な演習量をこなすための時間も多くかかってしまう。本人からすれば「一生懸命やっている・努力している」となるのだろうが‥。自分の時間を犠牲にしてまで勉強となってしまうと、勉強=苦痛となってしまうだろう。

(※「聞く」=音がきこえている   「聴く」=身を入れてきく)

 

 入塾をきっかけにして「爆発的に伸びる生徒」は、例外なく「集中力」が高い。必要な話(説明)をキチンと聴く。そして聴いたことを忠実に(素直に)実行する。その積み重ねで一気にブレイクスルーしていく。

 

 中学生が本当の意味で集中しきれる時間は、経験上10~15分程度と認識しているが、我々の説明がそんな長時間に及ぶことはない。だから、1点集中で説明されていることをその場で理解しよう・覚えようとするかどうかが一番大事だと言える。それが当たり前にできるようになれば、(習得スピードが上がるため)勉強時間を短縮することもできるだろうし、さらなる成績向上もあるだろう。

 

 せっかく塾に来ているのだから、必要な情報をただ「聞く」のではなく集中して「聴く」ようにしよう。それをしようとしないのであれば、塾に来る意味などないに等しい。学伸塾生には、ただのお客さんになってほしくはない。必死に向上心を持って戦う集団でありたい。

 

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