安易に結果求めるのは…ダメ!

 「簡単にできる方法を教えてください」

 

 生徒を指導していると、よく質問される代表例です。

 これって、失敗したくないがための質問だといえるのですが、正直言って、

この質問をする生徒の成績は得てして良くないことが多いです。

 僕の経験上、失敗から学ぶことが何より記憶に残ると思っていますので、失敗や挫折抜きでできるようになりたいなんて論外です。どうやったらできるようになるのかを試行錯誤することでのみ、思考力がついていくのです。

 上記の質問は、思考力を伸ばすことを放棄したうえで、テスト結果だけを良くしたいという、なんとも図々しい、その場しのぎだと言わざるを得ません。この考え方は今すぐにでも捨てるべきです。

 

 「勉強法を教えてください」

 

 この質問も多いですよね。ハッキリ言って「答えなし」かと思います。

 そもそも、勉強法なんて十人十色です。万人が結果を残すことのできる勉強法なんて存在しないと思います。よく考えてみて下さい。兄弟姉妹を育てているご家庭ならば分かるかと思いますが、同じ環境で育てられているにも関わらず、一方は成績上位、他方は成績下位なんてよくある話です。さらに言えば、塾でもおススメの勉強法を指導するのですが、グッと伸びる生徒もいれば、ジリ足でしか伸びていかない生徒もいます。物事の受け止め方が個々によって違うのですから、当然ですよね。

 

 自分なりに試行錯誤することを放棄して、安直に結果だけを求めることは、自分の成長を妨げるだけですから、その姿勢は改めましょうね。1つ1つの事柄を、試行錯誤を重ねて順を追って解決に導くことを続けていけば、自分に合った勉強法も確立できてくるはずです。それが勉強の王道なんだろうと思いますよ。最終的には自分で解決できるようになるべきです。

 

 今日から2日間、塾では質問のための教室開放(自由参加)が行われます。質問にくる際には、「自分なりの考え方のどこかダメだから正答できないのか」を明確にしておいてください。漠然と「わかりません。教えてください。」というのは受け付けません。あと、調べればすぐにわかるような事柄を聞いてくるのもダメです。あくまで「正しい解き方・考え方・覚え方・関連事項」のみを教えます。答えを教えることはもちろんしません。

 

 せっかく塾に来て勉強するのですから、少しでも自分にとってプラスになる時間となるようにしましょう。勉強って不思議なもので、効率のみを追求するとかえって非効率になる(その場しのぎで、結局1人でできるようになっていない)ことがありますからね。目先の楽を追わずに、「なぜ、そうなるのか」を探求しましょう。思考と試行を重ねている瞬間が、一番頭が良くなるときなんですよ。スラスラ問題が解けているときは、実は作業をしているだけ(もちろん「定着」という観点ではある程度の演習も必要ですよ。)で、頭が良くなっているわけではありませんから。そのことは忘れないでください。

 

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