油断禁物

 塾の授業では、例題による説明を受けてから類題を解くのだから、その場では「簡単」に感じるだろうし「わかった」つもりにもなる。そんなのは当たり前。その上で愚直に復習を繰り返すことで己の血となり肉となる。それが身につけるということ。その身につけるという状態に達するように復習を行っているかどうかを確かめるための存在がチェックテストである。

 

 今日の中1のチェックテストでは、先日の授業内容である「文字式の約束」の内容で実施した。合格者はゼロ…。水曜日に居残りしてテキストノルマを進めたことで、できた気になったのであろうか。復習をしっかりしてきた生徒はほぼ皆無であった。(1名だけ筆記体で書かずに×という生徒がいたが…)

 

 中間テストで予想よりいい順位が取れて油断しているのかもしれないが、昨年にしても数学は期末テストに文字式が入ったというだけで学校平均が20点以上下がっている。小学校時代には触れていないことをやるのだから、中間テストと同じように考えてはいけない。中3の平方根も同様だが、全く新しいことを学習するときは、導入説明の際に講師の話を一言一句聞き漏らさぬよう、全神経を聴くことに集中させねばならないし、念入りに復習という名の確認作業をしなければならない。

 

 チェックテストの後に少々軽い檄を飛ばしたが、これで目が覚めてくれないかな。次のチェックテストに向けてどのような準備をしてくるか、じっくりと見させてもらおう。まだまだ習い始めの文字式。ちょっとサボれば、またすぐにできなくなってしまうだろう。「基礎が当たり前にできる」まで頑張らなければ、期末テストでは結果は伴わなくなる。勉強は坂道と同じ。上がっていくのは大変だが、転がり落ちるのは簡単だ。

 

さて、「登る自分」「落ちる自分」、どっちの自分になりたい?