出題傾向が変わってきた?

 中2・3の期末テスト問題「社会」を解いていると、今回は明らかに問題の出題傾向が異なっていることがわかる。

 今までのように教科書の重要語句(太字)を問うのではなく、資料の活用や重要語句の説明を簡潔に書かせる出題が増えている。つまり、単純暗記では6~7割程度しか得点できない内容になっているということだ。教科書本文をしっかり読んだ上で、資料集にも目を通す習慣がなければ、得点を伸ばすことは難しくなってくる。普段からこの辺りは習慣化したいところだ。

 それにしても、どの先生がテスを作成するかによって大きく傾向が変わってしまうのは悩みどころ。

もちろん、どの先生が作成しても大丈夫なように指導するのが理想ではあるが、活用する力は万人に同じように備わっているわけではない。オーソドックスなタイプの出題でなければ得点できない生徒だって一定の割合で存在する。定期テストということであれば、もう少し知識を活用する問題の出題割合を調整してもよさそうなものだが…。現に対応できない生徒が多くて、学校平均点が5割台なのだから。

 

 今回の中2社会では、中学「地理」では未習(一方は小学校の時に習ってるんじゃないかなとは思うが)の表現もいくつか見られた。高度経済成長やエネルギー革命はもう少し先の内容。もちろん授業中に説明してあるのならば問題はないかと思うが、今回テストを作った先生の受け持ちクラスは1クラスのみと聞いている。他のクラスの教科担任が、果たして授業中にこの語句を用いて指導されたのかどうか…。生徒からは「先生、知らない単語が出てきた(*_*)」という声が多く聞かれた。

 

 入試のことを考えると、知識を活用する問題に慣れさせていかなければならないという意図は大いに理解できるが、この出題傾向が続くと「できる」生徒と「できない」生徒の二極化が進むのだろうな。

 塾としても、この傾向に対応できるように指導内容を吟味しなければならないが、基礎知識の定着が最優先事項であるということに変わりはない。上記で触れたように、普段からしっかり教科書や資料を読み込んでおくということを生徒たち自身がしっかりやる必要がある。すべてを塾任せということにしては、これ以上の上がり目はなくなってしまう。自分たちでテスト勉強のアプローチの仕方を変えて対応することが求められている。夏期講座で、地理は資料系の問題を多めに扱うようにする。そこで資料の活用に慣れて、2学期の定期テストにつなげよう。