理解させるために…

 小6の授業は、前回の内容理解が浅いと判断したために、別教材を使って再度「変わり方②」の演習をすることに

 

した。

 

 放課の段階から、教室からは

 

 「うわ~、次、算数だ~。」

 

 「変わり方きらい~。意味わからんもん。」

 

 「どんなやり方だったっけ? テキスト今のうちに見ておこう!」

 

そんな声が聞こえてきた…。(随分な言われようだ…まったく。(;^_^A アセアセ・・・)

 

 いざ授業のために教室へ入ると、口から出る言葉とは裏腹に必死にテキストで前回内容を確認している…。思った

 

よりは戦おうとしているね。(笑)

 

 本日用のプリント配布し、復習に入る。

 

 そして、一言。

 

 「間違えても構わない。自分の頭に残っている知識だけで1番をやってみよう。」

 

 生徒は「!!!!」という感じではあったが、これはこれで作戦なので構わない。生徒に頭を使わせるのが目的だ

 

からね。最初からすべて講師がおぜん立てしても、結局生徒は自力で解けるようにはならないから。

 

 塾講師としてここは勘違いしてはいけないのだが、わかりやすさは万能ではない。時として、「わかりやす

 

さが生から思考を奪う」こともある。突き放す場面を演出することも必要だ。

 

 しばらく生徒にああでもないこうでもないと試行錯誤させた後で、解説をする。もちろん演習中は机間巡視をして

 

生徒の様子を把握しているので、ここでは丁寧かつ個々の生徒が苦しんでいたであろうポイントを強調しながら、順

 

序だてて話す。最初から受け身で説明を聴くよりも、頭を使って苦しむだけ苦しんでからポイント解説を聴いたほう

 

が、頭にスッと理解が落ちる。「あ~、そうか。わかった。そういうことね。(^^♪」そんな声が上がる。すると、次

 

の問題からは見違えるほどテキパキと演習が進むようになる。

 

 我々の仕事は、生徒に「ただ分からせる」のではなく、「自力で問題を解けるようにする」ことが目的だ。分かっ

 

たつもりで帰らせるのが一番中途半端でよろしくない。後も生徒を突き放す場面を演出することがあるだろう。

 

かに生徒に思考させるか、どうやったら頭が良くなるか、どういう言葉を投げかけたら生徒がヤル気になるか、いろ

 

んな引き出しを持つ講師であるために、自分自身もまだまだ勉強を続けなければならない…。