迷いの生じる時期

 中3生の公立受験校の決定も最終段階。

 

 毎年、この時期になると意思がブレる生徒が少なからず出てくる。

 

 理由は様々…。

 

 一番多いのは、学力に不安を抱え、安全を選択しようとする場合。

 

 これ自体が悪いこととは決して思わない。

 

 高校に入学することがゴールではないので、入学後の自分というものを想定した場合に、精神的・学

 

力的余裕があったほうがと考えるのは当然の流れだ。(ちなみに僕もこれでワンランクダウンの受験を

 

しました。その代わり、入学後に意味を持たせるために人並み以上に勉強した自負はありますが…。)

 

 しかし、この判断が功を奏さない場合も多々ある。あくまで余裕があるのは入学時の

 

一時であって、結局その後は本人の努力次第。入学後にやるべきことをやらねば、結果すべてが水の

 

ワンランクダウンして入学はずの高校でも底辺に沈むことになる。そうなると、「何のために…」

 

となってしまう。

 

 愛知県は公立の2校受験が可能なので、第2志望に安全圏の高校を選択していれば、第1志望はチャ

 

レンジ受験になってもいいんじゃないかなと思う。受験時の学力は、直前が一番伸び

 

る。それはそうだろう。教科書内容が終わって本格的な入試パターン練習に入るのが1月下旬から

 

だ。そこからの1ヶ月半が最も自分を追い込むとき。そこで伸びるが道理だ。

 

 そう考えると、今の時期に不安を覚えて、現状の自分で合格できそうな第2志望の高校を第1志望に

 

変更するという選択は、どうなのかな…。ただ苦しい状況から目を背けたいだけじゃないのかな…。本気

 

で挑戦しよう、合格しようという強い意志で頑張るからこそ、学力もグッと伸びるし、人として一回り

 

長できると思うのだが…。真剣に受験と向き合って頑張り切れた生徒って、やはり卒塾時に頼もしくな

 

ているもんね。受験勉強を頑張り切れた生徒って、高校に入ってからもまた頑張れると思うんだよ。

 

に安心・安全を買って、そこそこで受験を済ませた生徒って、入学後も惰性で過ごす傾向があって、

 

いのほか伸びないところがあるよね。

 

 可能性があるなら、まずは全力で挑んでみる。これって社会に出てからも非常に大事なこと。可能性

 

は自分で切り開かないとね。可能な限りの準備をしておいて、チャンスを逃さないようにするのが成功

 

の鉄則だ。惰性で生きる生活なんておもしろくないぞ! 

 

 何にしても、「後悔」の付きまとう選択だけはしてほしくはない。チャレ

 

ンジしてダメだったとしても、頑張ったその過程が無駄になることは決してない。すべてが貴重な財産

 

だ。一生懸命やったからこそ、いろいろ感じる部分も出てくる。そういった経験すべてが自分を成長さ

 

せてくれる。高校受験が思い通りの結果にならなかったのであれば、大学受験のときに同じ轍を踏まぬ

 

ように、日々努力を続ければよい。長い人生の先々に逆転の機会は転がっているのだからね。最悪なの

 

は、一生懸命努力することから逃げるための選択。自分の可能性を放棄するわけだからね…。きっとどこ

 

かでその選択を後悔する場面がくるのだろうな…。

 

 せっかく自分が成長できるチャンスだものね。挑戦できるものには積極的に挑戦するべきと思う。何

 

かに挑戦して、自分の努力で勝ち取ったという成功体験は、自信にもつながる。そいったものを積み上

 

げて、立派な社会人になってほしいと願って止まない。