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如在

 テスト直後以外は絶えず自習室に生徒が訪れる学伸塾ではあるが、テスト週間になると、その人数は

 

当然のごとく増えていく。塾生の特権なのだから、利用してもらう分には全然構わないし、塾の方が“わ

 

からない問題に出くわした時に、の生徒の学力に応じたでヒントがもらえる”というメリットがあるた

 

め、都合がいいだろうと思う。

 

 一方で、家庭学習を中心にしている生徒もいる。それはそれで構わない。例えば、家庭学習で理解で

 

きなかった問題に付箋でも貼っておき、塾の授業日にまとめて質問するというやり方で上位の成績をキ

 

ープできている生徒も多数存在する。要領よく塾を利用できている好例だと思う。

 

 一番危ういのは、自習室も利用せず、まったく質問にもこない生徒…。総じて学習に対する意識が低い

 

生徒に見られるパターン。学校課題はとりあえず、表面上終わらせる。で、それで「終わった」と自己

 

満足。自力で解けなかった問題を根本理解しようともせず、赤ペンで答えを書いて終わり…。作業はした

 

けど、活きた知識には全くなっていない残念なパターンだ。これを招くのは、自分への甘さに他ならな

 

い。塾の授業では許されないことを、自分だけの空間では平気で許してしまう。それでは、学力・人間

 

力の向上は無いよね。

 

 「如在(如才)」という言葉がある。今は「気を使わないために生じた手落ちがあること。手抜か

 

り。」という意味になっているようだが、原義は「眼前に神・主君などがいるかのように謹みかしこま

 

ること」である。(※辞書より)

 

 少々難しいかもしれないが、僕的には「常にそこに人の目があるかのように」というニュアンスで捉

 

えてほしいかなと思う。家庭学習であっても、その場で講師が見ているつもりで、手を抜かずに頑張っ

 

てほしい。その意識で積み上げた学習であれば、テストで通用するんじゃないかな…。人の目がないとこ

 

ろでこそ人間の本質って表れるものだと思う。隙を作って自分自身を貶めぬよう、「如在」の精神で努

 

力を続けよう