テスト対策授業に突入すると、個々の生徒の普段の学校課題の在り方が如実に表れてくる。1つ1つ
の単元ごとに「キッチリ復習をしよう」とする意識の高い生徒。なんとなく解いてみて、パッと見てわ
からなかった問題の答えを「深く考えずに書き写す」だけの生徒。叱られないように「問題も見ずにひ
たすら答えを書き写す」だけの作業人。
1つめのパターンにあてはまる生徒は全く問題ない。テスト対策期間の演習になってもスムーズに進
むし、質問が出てきても「質の高い」質問ができる。無論、こういう生徒は得点力も高い。それはそう
だよね。日々の課題に「自分で意味を持たせている」のだから…。課題を通じてしっかりと地力をつけて
くことができているというわけだ。
対して2・3パターンめにあてはまる生徒には、こう言いたい。
「目先のラクと自分の将来を天秤にかけたことがあるか?」と。
1単元ずつの日々の課題の中で、しっかりと復習をし、正しい知識を積み上げていけば、それこそ大
した負担ではないはずなのに、目先のラクに心を奪われて、すべてを後回し。テスト期間に入り、学校
課題の2回目に入る場面では、まるで初めて真剣に問題に目を通すかのような状態。そして規定時間内
に課題を終了できないという悪循環。1つ1つの単元をキチンと履修していないのだから、まとめて数
単元分なんてできっこないわな…。入塾したての生徒で、テスト対策の在り方がまだ分かっていない生徒
であれば、最初の1回くらいこういうこともあろうかと思うが、既存の塾生がこのような有り様ではお
話にならない。
いつもなら、やり切れるまでトコトン残すのだが、今回はシビアに時間で切って帰宅させた。そのこ
と自体を「ラッキー」と捉えるのか、それとも「マズイ、改善しなきゃ」と捉えるのか、受け止め方1
つで将来は大きく変わる。敢えて今回は変化球を投げてみた。それに対する反応を見てみたいと思う。
目先のラクを優先し、将来の選択肢を大幅に狭める。何と愚かしいことか。人生最大の報いである
「後悔」しか残らないような人生を歩んでほしくはないな。