学伸塾は小なりとはいえ集団指導塾である。「向上心」があれば入塾を認めているため、学校での成
績がトップクラスの生徒も在籍していれば、下から数えた方が早い生徒も在籍している。とはいえ、進
学塾ではないので、学校の教科書レベルに合わせた指導をメインで行っている。もちろん成績上位陣に
は教科書内容プラスαを指導する場面も多々ある。
上位陣は必要な材料と適度なアドバイス・ヒントがあれば知識を吸収し己の糧としてくれるので、指
導に困ることはない。こういった生徒は質問も積極的に持ってくる傾向があるし、質問の内容もピンポ
イントであることが多い。躓き箇所を乗りこえる術だけ伝えれば、また自分で発展していく。
問題は中間層より下の生徒たち。こちらとしては、限られた時間で集団指導をする以上は、ある程度
のレベルを保ったまま授業を進めていく必要がある。状況によっては、授業時間内で全員に理解をさせ
られない場合もあるということだ。教科研究を重ねていても、やはり全員に同じような理解をさせるこ
とは難しい。そうなると、どうしても居残りをさせて個別で補足説明をする必要が出てきてしまうのだ
が、学校の課題等の兼ね合いも考えると、時間は無限ではない。中間層より下の生徒が集団指導の塾で
頑張ろうと思ったら、塾以外での頑張りも相応に必要ということだ。場合によっては翌日に追加補習で
呼ばれることだって我慢しなければならない。僕は妥協は嫌なので、どうしても生徒にそこまでは要求
してしまう。“そこまでしてでも頑張ります”という根性と向上心があれば、徐々に結果が伴ってくるとは
思うが、果たしてそこまで頑張れる生徒がどれほどいるか…。“そこまでしたくない”という思いがあれば
早々に個別指導の塾などを探すことをおススメする。
塾通いを甘く考えてはいけないと思う。大事な時間とお金を費やしているのだから、自分にプラスす
になる環境をしっかりと追い求めるべきだと思う。他の生徒が上がっているからとか、友達がいいって
言うからなどという安直な理由で塾通いをしてはいけない。“本当に自分に合うのか”をしっかりと見つめ
直して、続けるのであればそれなりの努力を、考え直したいのであればいろいろな塾さんの体験を受け
て冷静に判断をしてほしいと思う。
普通の塾講師はこんなことは書かないと思うが、やはり自分に合う環境で頑張ってほしいと思うの
で、敢えて書いてみた。幸い、いろいろなスタイルの塾さんがこの地域には存在しているので、探して
みればより自分に合う塾に出会えるかもしれない。“どうしても学伸塾で”ということでなければ、相応の
覚悟を持って頑張れないだろうからね。であれば、自分の可能性を広げるためにも、他に目を向けるこ
とが必要ではないかな。
ある程度の実力差は居残り補習でカバーはするけれども、周りについていこうとする気概と努力の継
続は求める。今後も学伸塾で頑張るのであれば、それは忘れてはならない。