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暗記偏重では厳しい…

 中2生の岡崎学力テストの素点を見てるとね…

 

 “暗記偏重型”なんだなと思う。

 

 一生懸命言われたことはやってくるもんね。

 

 くり返し“やったことがある”問題は比較的できる。

 

 でも、手順が2つ3つ入る理科の物理分野や数学の大問2以降はそれだけでは厳しい

 

 今回も、定期テストの得点率に対し、岡崎学力テストの得点率がイマイチという生徒は

 

多かった。これは、“生徒たちにとって限りなく初見”に近い問題への対応がマズイという

 

ことを意味している。

 

 では、何が原因として考えられるのか。

 

 ①覚えることが勉強だと思い違いをしている。(使えない丸暗記をする生徒に多い)

 

 ②粘り強く理解しようとすることを避けている。(安易に答えのみを欲する)

 

 ③解説を読みながら、書き出して考えてみるということを普段からしていない。

 

 ④根本理解しようという概念すらない

 

パッと思いつくのはこんなところか。

 

 応用問題といっても大学入試問題等のレベルではないので、実はパターンが限られてい

 

るんだけどね。2・3個の基本事項を組み合わせれば容易に答えが導き出せるものが多い

 

のだけれど、経験不足故に頭の中のどの引き出しを開けたら良いのかが自分だけではわか

 

らないんだよね。学校側も“パターン練習になるよ”という意味を込めて過去問を配布して

 

くれているハズなのだが、その意図も酌まずにやっつけで表面的に問題を解いたことにし

 

ている生徒では、まずお話にならない。過去問をいくつか解いていると、形は違えど“あぁ

 

この問題はあの解き方でイケるな”とか見えてくるものがあるんだけどね。残念ながらそこ

 

まで過去問演習を深めようという発想すらないため、得るべきものを得られていないとい

 

うことになっちゃっているんだろうなと思う。

 

 過去問演習に関しては、解けた・解けなかったなんて大したことではない。演習を通じ

 

て“何が得られたか”なんだよな。問題を解きつつ、その本質が見えてこれば、多少形は違

 

っても初見の問題に対応できるようになるはずだ。要はそこまで“やっているのか”という

 

こと。よく「どうやったら実力テストの点数が伸びますか」と質問にくる生徒がいるが、

 

そういう生徒に限って勉強が“表面的”なんだよね。深くない。掘り下げていない。粘り強

 

く追及していない。類題にあたろうともしていない。

 

 これでは今の公立高校入試は厳しい。基礎知識がある前提で“活用して解く”力が求めら

 

れているからね。(僕も含め)保護者の方たちの頃の公立高校入試なんて簡単だったから

 

ね。内申点さえあれば、あとは“学習内容の基礎確認”ってレベルだったけど、今の入試は

 

質が違うからね。“活用できてナンボ”の世界。選択問題1つとってみても、正解に導くた

 

めに3つくらいの基礎知識を組み合わせて、消去法で正解にたどり着くような出題ばか

 

り。あやふやな知識では正解できないようになっているんだ。

 

 今回の岡崎学力テストで“暗記偏重”であることが浮き彫りになった生徒たちは、普段の

 

学習の在り方を見つめ直し、根本理解・活用する力を身につけるべく“自学力”も磨いてい

 

かないと、かなり早い段階で頭打ちになっちゃうぞ。

 

※なんでもかんでもすぐに人に聞いて、“わかったつもり”にならないこと。解説なり教科

 

書なりネット検索でもかまわない。まずは自分で獲得しようと粘り強く思考すること。こ

 

ういうことをして理解できたものは、他人から聞いたものよりもずっと頭に残りやすい。

 

これができるようになれば、高校でも困らないはずだ。中学校のうちに自分なりの自学力

 

をつけてほしい。