· 

「なぜ」を考えているか?

 説明の仕方、図の書き方、話の順序、そういったものはすべて何らかの意図があってそ

 

のようになっている。塾の授業も学校の授業も、である。昨日今日講師になったばかりの

 

先生の授業であるならまた話は別なのだろうが、年数を重ねている講師の授業であれば、

 

生徒たちの躓きポイントを経験的にも熟知した上で授業の構成を考える。よって、必然的

 

説明の方や板書の仕方に経験という名のスパイスを加えて意図的な授業が行われてい

 

るわけだ。

 

 指導を受ける側は、まずは説明を聴き(意識してきく)、「なぜ」そうするのかという

 

意図を理解したうえで、身につけるべく忠実に反復練習をしなければならない。また、演

 

習後の解説でも、机間巡視をして上で間違えが多い、あるいはこちらが強調しておきたい

 

ポイントは繰り返し説明が入るのだから、自分が間違えた箇所に対する意識を持って解説

 

にかじりつかなければ、ただの授業の参加者になり下がってしまう。生徒であれば、その

 

場で身につけるべく必死にくらいついて来なければならない。

 

 そいうったことができなければ、塾に来ても伸びる要素は全くないわけで、ただ時間と

 

お金とエネルギーを無駄にしているだけとなってしまう。僕は教育ビジネスをしたいわけ

 

ではないので、正しい解法で根本理解をしようとしない生徒には容赦はない。厳しい口調

 

になる場面も出てくる。

 

 だって遊びにきてるわけではないんでしょ?

 

 できるようになるために来てるんでしょ?

 

 学伸塾が厳しいと分かっていて来てるんでしょ?

 

 塾の方針に任せるから、自分を鍛えてくれってことで来てるんでしょ?

 

 ちょっとやそっと言われただけでしょげるようなメンタルでは、社会人やっていけない

 

でしょ?(もちろんキチンとやるべきことをやっている生徒には優しいですよ、多分…)

 

 言い方1つ取っても意図があるからね。

 

 危機感をあおるためのものもあれば、「塾だけでなく家でも真剣に頑張らないと周りに

 

ついていけなくなるから、必ず復習するんだぞ」という意味を込めたもの、勉強に対する

 

姿勢から正そうとするものなど、生徒の状況次第でケースバイケースで言葉を発している

 

つもりだ。

 

 勉強を苦手としている生徒ほど、こちらの言動1つ1つに対し「なぜそうするのか?」

 

という意図を感じ取ろうとしない。逆に勉強に苦手意識のない生徒たちは、こちらの説明

 

に“ウンウン”と頷きながら(「なぜそうするのか」を理解し)正しい手順で問題演習にあ

 

たっている。その「なぜそうするのか」すら理解できないのであれば、この塾が合わない

 

ということなので、他塾さんを探されたほうが良いかもしれないが、単に「なぜ」の部分

 

気にせずにやり過ごしてきてしまっているのであれば、早急に「何か意味があるんだ

 

な」という意識で説明を聴くように姿勢を変えよう。今までと違う結果が得られる可能性

 

が飛躍的に高まるはずだ。