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腑に落ちるように

 質問内容で、その生徒の学力がおよそ判断できる。

 

 低学力層の生徒たちは総じて“安易に答えだけを求める”質問が多い。

 

 それって…

 

 ホントに質問するような内容なの?

 

 教科書なりテキストなりで調べれば、すぐに解決するんじゃない?

 

 理解できる・できないの次元の内容ではなく、知ってるかどうかのレベルでしょ?

 

 というものばかりだ。

 

 要は、思考を経由せずに結果だけを求めているに過ぎない。

 

 これでは、思考力や実力がつくわけもないよな。

 

 また、よく考えずに、あるいは調べずに聞くだけだから、

 

 その場はわかったつもりになっても、定着はしないことが多い。

 

 

 

 上位層の生徒たちは、質問に来る前に必ず思考と試行を繰り返しているもんね。

 

 だから質問の質も高いし、ピンポイントにある1点だけを聞きに来る。

 

 思考を重ねた上で聞きに来るため、少し解説をしてあげると“腑に落ちる”んだよね。

 

 そうして理解できたものって、簡単には忘れない。

 

 ちゃんと己の血となり肉となっていく。

 

 だからドンドン地力が上がっていく。

 

 力をつけたかったら、まずは自分でできることをすべてしたうえで本当に理解に苦しむ

 

部分だけを聞くことだね。

 

 思考を挟まないのであれば、それは単なる作業であり、もはや勉強とは呼べんよ。