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根っこの部分を変えるのは…

 「学伸に行けば成績が上がるんでしょ」

 

 そんな声があるらしいが、

 

 正直なところを言ってしまえば…、

 

 …

 

 …

 

 半分くらいあっているかな…(・・?

 

 というところだ。

 

 確かに…

 

 過去の卒塾生まで遡ってみても、

 

 定期テストに関しては100%上がっている。

 

 この部分に関しては間違いはない。

 

 なにせ

 

 “できるまでやる”というコンセプトのもと運営がなされているわけだから、

 

 無理やりにでも定期テストの成績は上げさせている。

 

 100位以上の順位UP者も毎年で続けている。

 

 でも、

 

 地頭の部分は…と問われると、

 

 これはもう100%です…とは決して言えない。

 

 なぜなら、

 

 “入塾に至るまでにどういう過ごし方をしてきたのか”

 

 という部分が大きく関与するからだ。

 

 

 入塾後、定期テストのみならず実力テストでもグングン上がる生徒もいるし、

 

 定期テスト専用(?)の生徒もいるという現実。

 

 これを、どうとらえるのかというところだが、

 

 本人の思考や行動、ものの受け止め方、

 

 そういった人間形成に関わる部分の比重がかなり大きい。

 

 たかだか週に数時間、塾に通っているからと言って、

 

 そんな簡単には変わらない。

 

 ある程度、学び方の下地がある生徒は、

 

 塾通いによって実力テストの結果も飛躍的に上がっていくが、

 

 そうでない生徒たちは、

 

 実力テストの成績に関してはジリジリとしか上がっていかない。

 

 生徒によっては増え続ける情報量に対応できず、

 

 ジリ貧になってしまう生徒もいる。

 

 

 塾講師がこんなことを言ってはいけないのかもしれないが、

 

 地力をつけさせることは本当に難しい。

 

 十数年かけて積み上げられてきてしまったものを変えることは、

 

 そんなに容易なことではないのだ。

 

 ハッキリと言ってしまえば…

 

 塾に来る以前の生活、家庭環境、家族との会話、

 

 そういった要素で、

 

 こどもたちの伸びは変わる。

 

 残念ながら、幼少期に

 

 思考すること、

 

 集中して1つの物事に取り組むこと、

 

 親子間の会話で語彙力をつけること、

 

 机に向かう習慣、

 

 物事の優先順位のつけ方、

 

 そういったことをどれだけやってきているのか、

 

 または意識してきているのかで、

 

 同じような授業を受け、同じように材料を与えられていても、

 

 明確に“伸び方”は変わる。

 

 

 我々講師は、常に生徒にいろいろな声掛けや働きかけをしつつ

 

 生徒の伸びる時期を見極めようと

 

 生徒を観察している。

 

 下地が整ってくる時期と、生徒のやる気が湧いてる時期がかみ合えば、

 

 あるところで突然ブレイクスルーし始める。

 

 そこまで気持ちを切れさせずにそのタイミングを待つことも

 

 指導としては必要なことだろうと思う。

 

 根っこの部分はそうは簡単に変わりはしない。

 

 ときには“待ち”も必要ということは認識しておかなければいけない。

 

 そして、

 

 能力アップは商品ではないので、

 

 お金で簡単に変える代物ではないということも認識しておかなければならない。

 

 塾でやれることは限られている。

 

 我々は神ではないので、

 

 材料を与えたり、

 

 働きかけをしたり、

 

 いろいろな提案をしたり、

 

 勉強することを習慣づけさせたり、

 

 ということしかできない。

 

 本当の意味で力を付けさせられるかといえば、

 

 我々の力よりもはるかに個々の生徒の性格や生活環境に起因する部分の方が大きい。

 

 悔しいが、

 

 これが現実。