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学習における大切なモノ

 久しぶりに

 

 自分の担当教科の授業時間を放棄した。

 

 理由は1つ。

 

 受験生としての

 

 戦う姿勢が失われつつある生徒が複数存在したからだ。

 

 

 3月から5月にかけての学校休校期間中

 

 君たちは

 

 もっともっと

 

 いい意味で

 

 ガッついていた。

 

 ここが大きな差を生み出す大きなチャンスだとね。

 

 世間が遊んでいようがどうだろうが

 

 自習室を利用し

 

 己を磨くべく

 

 勉学に励んでいた。

 

 その姿を見て

 

 僕は

 

 目を細めて(変顔ではないぞ…。微笑んでいるときの目だぞ!)

 

 君たちの成功を予想していた…。

 

 

 

 しかし

 

 今日は違った…。

 

 与えられる材料を活用して

 

 さらに上を目指してやろうという気概が

 

 そのときほど感じられなかった…。

 

 それも

 

 1人や2人ではなく、

 

 複数人も…。

 

 ここからが本番だというのに…だ。

 

 

 

 この雰囲気のまま

 

 授業をしても効果は薄い…。

 

 そう判断した。

 

 よって

 

 通常とは異なる対応をとることとした。

 

 それが

 

 冒頭の行動である。

 

 成績や学力の向上にとって

 

 もっとも大事なことは

 

 塾講師による教科指導ではない。

 

 もっと本質的な部分。

 

 つまり

 

 生徒自身が目的意識を持って

 

 進んで勉学に取り組むことである。

 

 そこがしっかりしていれば

 

 あとは塾講師が

 

 スパイスを加えてやるだけで

 

 生徒の成績はグッと上がりやすくなる。

 

 

 僕の行動の目的はただ1つ。

 

 生徒たちの気の緩みを取り除き

 

 生徒たちの意識を変えること。

 

 

 これに他ならない。

 

 

 僕が授業放棄した時間中(リナ先生には教室管理をしてもらっていた)に

 

 別室にいた僕のもとに来た

 

 ある1名の生徒に話をしつつ

 

 あえて3年生全員に伝わるように大きな声を出したが

 

 こちらの真意は伝わっただろうか?

 

 

 岡崎学力テストの自己採点結果

 

 および

 

 現状の志望校

 

 を記載した用紙を提出してもらったが

 

 志望校別の平均点を算出してみると

 

 こちらが目安としている得点率には

 

 まだまだ足りない。

 

 

 そんな中で

 

 定期テスト対策へ取り組む意識に問題が生じているのだから

 

 さすがにショックだった…。

 

 教科指導よりも

 

 心の部分の変化を促すことこそが

 

 3限目に必要なこと

 

 そう瞬時に感じた。

 

 

 教科指導の1回分の遅れなど

 

 カリキュラムの組み方を変えれば取り返しはつくが

 

 心の部分や意識の部分は

 

 後回しにはできない。

 

 よって荒療治という手段にでたのだが

 

 これによって

 

 次回以降の生徒たちの

 

 テスト対策等へ取り組む意識や姿勢に変化が見られれば

 

 今日の3限目は

 

 決して無駄な時間ではあるまい。