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演出する

 塾講師にとって

 

 教室の雰囲気を演出するのも仕事のうちの1つ。

 

 口調や声のトーン、

 

 目線や眼力、

 

 全身から醸し出す空気、

 

 そういったものを組み合わせて

 

 ピリピリした空気も

 

 和やかな空気も作り出す。

 

 もちろん、

 

 そこには1つ1つ

 

 キチンとした意図がある。

 

 すべてはその時の状況次第。

 

 自分の醸し出す雰囲気で

 

 教室の空気がコントロールできなければ

 

 講師など務まるはずもない。

 

 テスト直前にもなれば

 

 当然のように

 

 ヒリヒリとした空気を演出する。

 

 僕は

 

 その緊張感に包まれた空気が好きでたまらない。

 

 生徒たちが

 

 目の前のものに最も集中しているその瞬間がね。

 

 

 普段は少しでも勉強が楽しくなるようにと思って

 

 授業準備をするが、

 

 テスト前は話は別。

 

 勉強密度が濃くなるように

 

 真剣に戦わせるのが僕の仕事。

 

 時には個別にキツイ檄も飛ばす。

 

 だって

 

 褒めるだけでも

 

 甘やかすだけでも

 

 生徒は伸びないからね。

 

 究極、自分たちだけで勉強ができるようにしてやらなければならない。

 

 いつまでも塾に“おんぶに抱っこ”ではいけないのだ。

 

 上の学年になればなるほど、

 

 学伸生歴が長ければ長いほど

 

 突き放されていく。

 

 それも、

 

 僕としては“檄”を飛ばしているつもりなのだけれどね…。

 

 “もう、それくらいは自分たちで調べて身につけよ”

 

 “何度も同じ説明を必要とするような勉強の在り方を、いい加減改めよ”

 

 というメッセージだな。

 

 はたして、

 

 どれくらいの生徒が

 

 こちらの意図していることを受け止めているやら…。

 

 キツく言われて

 

 ただテンションが下がるだけの生徒なら…

 

 伸びないよね。

 

 反骨心を出して

 

 “見返してやる”という気構えで

 

 ガツガツやるような生徒なら…

 

 化ける可能性があるよね。

 

 学伸塾には

 

 後者の生徒が多いと思っているけどね…、どうだろう?

 

 僕は、

 

 あえて悪者になることもあるんだよ、

 

 生徒を変えるための

 

 演出の1つとして。

 

 何かを仕掛けられたときに

 

 “何かきっかけを与えられている”

 

 と捉えてくれたらいいのだけど…。

 

 無意味に悪者になるのは

 

 さすがに好みではないからね。(笑)