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夢物語はない

 塾に入ったから安心

 

 とか

 

 塾に入ったから成績が上がる

 

 とか

 

 塾に入ったから志望校に合格できる

 

 とか

 

 思うのかもしれないけれど…

 

 ないよ、そんな確約は。

 

 勉強においては

 

 夢物語など存在しない。

 

 

 勉強は誰にでもフェアなもの。

 

 授業をどのように聴いているか

 

 どのように課題に取り組んできたか

 

 それくらい自学を積み上げてきたか

 

 どれくらい幼少期に刺激を与えられてきたか

 

 など、

 

 生徒の現状には

 

 ここに至るまでの

 

 様々な要因が複雑に絡み合っている。

 

 学校の授業を聞いているだけで

 

 成績がトップクラスの子を見て嫉妬することもあろうが

 

 そもそも彼らは授業を聴くときの姿勢・集中力から違う。

 

 先生の話を咀嚼し、

 

 必要な情報をドンドンその場で取り込み、吸収する。

 

 その場で根本理解をするのだから

 

 当然、あとは自学だけで押し切れる。

 

 子どもに話を聞いてみるとわかる。

 

 トップクラスはその日の授業内容を理路整然と説明できる。

 

 下位に沈んでいる生徒たちには、それができない。

 

 数年間にも及ぶその積み重ねが

 

 現在の生徒を形成したのだ。

 

 ちょっとやそっとでは

 

 取り返せない。

 

 それが現実なのだ。

 

 

 定期テストのような

 

 ごく限定的な範囲のものであれば

 

 通塾による即効性があるが

 

 実力テストや入試の範囲に対応できるようになるには

 

 かなりの時間とエネルギーを消費する。

 

 学力が上がるのが先か、

 

 子どもが疲弊するのが先か、

 

 というレベルで…。

 

 特に英語は時間がかかる。

 

 日本語と英語の語順(文法構造)の違い、

 

 音と綴りの関係(フォニックスのルール)、

 

 などを無視し、

 

 その場限りの丸暗記を繰り返した生徒は

 

 その修正に膨大な時間がかかる。

 

 それこそ、

 

 中2で塾通いをしても入試に間に合うかどうか

 

 のレベルの子もいるくらいだ。

 

 途中入塾者が最後まで苦労するのが“英語”である。

 

 その英語が、さらに難化する。

 

 中1の2学期の段階で

 

 英語がガタガタになったら、

 

 危険信号の点灯だ。

 

 早急にやり方を変えなければならない。

 

 

 中2の2学期段階でガタガタであれば…

 

 これまでの生活を一変させる覚悟で

 

 取り組みをかえなければならない。

 

 

 保護者方や生徒たちが思っているほど

 

 簡単には取り戻せないんだよね…、勉強の負債は。

 

 周囲が長年かけて積み上げてきたものが

 

 塾通いによって短期で取り返せるわけがない。

 

 そのような甘い幻想は

 

 捨て去るべきだ。

 

 塾講師をしている人間が

 

 このようなことを言うのはおかしいと思われるかもしれないが、

 

 20年以上、生徒たちを指導してきた上での経験上でモノを言っている。

 

 それなりの重みはあるはずだ。

 

 

 現状を打破するには

 

 様々なものを変化させる覚悟と

 

 膨大なエネルギー、

 

 適切な指導やアドバイス

 

 学習に専念できる空間

 

 が必要不可欠。

 

 塾に来ることで、その中のいくつかは間違いなく提供できるが、

 

 結局、最後にモノを言うのは自分の努力。

 

 それは忘れてはならない。

 

 塾通いをしながら自学力を磨くことまえ出来れば

 

 それが理想形であり最高形だ。