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漢字のできなさと相関関係にあるもの

 新たな小学生が来るたびに

 

 漢字の出来なさを見て

 

 愕然とする…。

 

 あぁ、この子もか…と。

 

 一見、関連性がないと捉える方もいると思うが、

 

 読解力のない生徒は、漢字力も持ち合わせてはいない

 

 という傾向にある。

 

 

 

 現在の小学校では、

 

 担任の先生の専門科目にもよると思うが、

 

 漢字の部首やつくり、それに伴う意味や読み方などまで

 

 丁寧に指導されている方は極めて少ないのでは?

 

 と推察する。

 

 それに伴って、

 

 漢字や読解の苦手な生徒の割合が増えたように思う。

 

 

 特に弱いのが同音異義語。

 

 例えば、よく出題される

 

 おさめる(修・納・治・収)・はかる(計・測・量)・うつる(映・移・写)

 

 つとめる(努・務・勤)

 

 など。

 

 意味を捉えずに、

 

 ただ漢字ドリルで“字の羅列”のみをしてきた生徒は

 

 かなりの確率で前出の言葉の使い分けができない。

 

 

 その一方で、

 

 読解力が高い生徒は

 

 例外なく漢字力・語彙力が高い。

 

 いろいろな言葉やその意味をよく知っている。

 

 よって同音異義語も苦にしない。

 

 

 漢字を意味で捉えていない生徒は

 

 読解を進めるにあたって、

 

 読めない漢字・意味がわからない漢字

 

 が登場する度に、

 

 話の内容がドンドン頭に入らなくなっていくという悪循環に陥る。

 

 読解力を妨げているものは

 

 漢字力と語彙力であるということを認識し、

 

 漢字を覚えることに対する意識や取り組みを変えなければならない。

 

 ここを改善すれば、

 

 読解力も自ずとついてくるだろう。

 

 なお、

 

 学伸塾では、新出漢字はすべて

 

 意味やつくりを説明している。

 

 慣れてくれば、

 

 初見の漢字でも

 

 部首やつくりを見て

 

 意味や読みが感覚的にわかってくるようになる。

 

 もちろん、

 

 単なる当てずっぽうではなく、経験に基づく推察によってね。

 

 こういう力は

 

 英単語を覚えるときにも必ず役立つよ。

 

 発音と綴りの関係や派生語が出てきたときなんて、特にね。

 

 

 

 ※答えが予めわかっている基礎確認テストができたからといって

 

 決して“漢字ができる”と勘違いをしてはいけない。

 

 あれは、できて当然のもの。

 

 単なる丸暗記テストに過ぎない。

 

 読解に必要な漢字力とは、似て非なるものである。