仕事柄、
近所の方々にも
“入塾時期”について尋ねられるが、
中々返答に困る…。
個別に生徒の現状を見てみないと
“何とも言えない”
というのが正直なところ。
特に、集団授業の塾であれば、
自学によってある程度の基礎が身についている場合は、
中3からでも何とかなるかな…とは思うが、
教科書内容がほとんど定着していないような生徒に関しては、
中3から入塾を考えても、手遅れであるケースがほとんどだと思う。
個別指導の塾に関しては、
授業料は高くなってしまうが、
授業回数を増やし、
中3内容を指導してもらう日と復習内容を指導してもらう日をつくれば、
多少の上積みはできるかもしれない。
ただし、土台がないわけだから、効果が出始めるまでにかかる時間も労力も膨大であることは覚悟し
ておかなければならない。
たった、1~2か月通っただけで大きな成果を期待するのは。
成績は、お店で品物を買うような感覚では手に入らない。
“塾に入ったから即上がる”という甘い幻想は捨てるべきである。
今まで、時間と労力をかけてじっくり積み上げてこなかったわけだから、
定期テストでは丸暗記で多少の即効性は期待できるとしても、
基礎知識を組み合わせて解く実力テストや入試において
望む結果が出るところまで到達できるかどうかは別問題である。
中3からの入塾で現状打破を望むのであれば、
今までの生活スタイルを一変させるほどの決意と覚悟が必要。
それこそ、毎日、塾通いするのが当たり前ぐらいのね。
数学・英語に関しては、積み上げ型の教科ということもあり、
中1・2年内容で崩れていると、中3内容の習得にも時間がかかる。
それこそ、中3内容1つ指導するにも
中1・2年内容に遡って教える必要も多々出てくるのだから…。
やはり、前学年までの履修内容がいい加減な状態では
新たな知識の習得にも時間がかかるのだ。
また、
1単元完結タイプの理科・社会であっても、
中3の定期テストでは復習内容も2割~3割ほど出題されるため、
やはり中3内容だけを頑張っても、点は伸びない。
1・2年生で散々遊んでおいて、
中3だけ塾に通ってやり過ごそうというというのは通用しないということだ。
そういう点において、
勉強というのは、公平なものだと言える。
さて、
理想の入塾時期だが、
ある程度、自学が習慣化できている子に関しては、中3からでもOK。
そうでない生徒は遅くとも中1の初めには塾通いをした方がいいと考える。
集中して勉強できる環境、
質問できる環境、
他人と競える環境、
必要な情報が得られる環境、
自習室が使える環境、
単に授業だけではない、そういったオプションも塾にはあるのだから。
新年度から、教科書内容が変わることで、
英語が大幅に難化することが予想される。
そこから逆算し、
“英語も小学校のうちに”
ということであれば、小6の初めごろが望ましい。
ヘボン式ローマ字やフォニックスなどは
単語の習得スピードを上げるためにも
小学校のうちに身に付けさせたいところだ。
何年生になったから…とかではなく、
保護者であれば、我が子の現状を見て、
早めの入塾をお勧めしたい。
一昔前よりも、
成績下位層の割合が増えてきている。
それに伴い、
学年順位だけを見て、“まだ大丈夫”という判断も難しくなってきている。
少しでも危機感が出てきたら、
まずは無料体験授業を実施している塾に足を運んでみてもいいと思う。
いくつかの塾を試し、
もっとも我が子が伸びそうなタイプの塾が近隣にあれば幸いである。